小気味よく深く 駐車場で出かける母とすれ違う。父は寝ていると 言うけれど、病室に行くとやっぱり起きている。 母を出してあげるために寝たふりをするのだ。 病室では樹木希林の新本を読む。深い言葉が 小気味よく連なっていく。味のある顔も好きだ。 彼女のように生きて逝くには、まず笑顔になろう。 そして、私の大好きな優しい父と明るい母を 大事にすること、家族を愛することで幸せな時間を 紡いで逝けるのだ。ありがたくて感謝がわいてきた。